2015年3月14日土曜日

Jig-Ai/Rising Sun Carnage

チェコ共和国の首都プラハの3人組ゴアグラインドバンドの3rdアルバム。
2014年にBizarre Leprous Productionからリリースされた。
日本大好きゴアグラインドバンドで、オタクネタや下品なポルノネタを曲にぶち込んだその特異性が日本でも人気(だと思う。)のバンド。
私も1stと2ndを持っていて未だに良く聴きます。なんとなく買いそびれていた最新作。デジタルで購入。

美少女+ゴアというジャケットはもう卒業。渋く兜と鎧に身を包んだメンバーが黄昏の荒野で女性の丸焼けに舌鼓を打つ、という落ち着いた味わいのあるアートワークになっている。
曲名を見ると1曲目「Koi Throat Fuck」から始まり「Sumo Sex Instructor」や「Human Tofu」、「Shitcuntsen」(恐らく新幹線?)といった日本大好きすぎてもはや一部の人たちが激怒しそうな曲名が並んでいる。うーん、どうです?あまりに酷さにワクワクしてきますよね。

ギターリフはざくざくしながらもテンポの速いノリ重視のスタイル。速さも勿論魅力なんだけどこのバンドは何と言ってもこのノリの良さが魅力的だと思う。体が自然に動いちゃう気持ちよさがある。(「March of Jig-Ai」という曲もあるんだけど、まさにマーチの様な勇壮さと楽しさが根底にあると思う。)ドリルのようにねじ込んでくる弾き倒す様な陰惨なリフもアリ。音質的にはざらっとしつつもメタリックでソリッド。まさに鋼鉄のスタイル。ベースは反面ゴロゴロうなる徹頭徹尾重たいスタイル。たまに強烈なディストーションをかけたえぐい音で前に出てくる。ドラムはグラインドバンドでは影の主役。バスドラはベタベタという感じの迫力のある音でこれだけでもうカッコいい。当たり前のように叩きまくるんだけど、シンバルなどの高音の使い方が派手かつ上手でブラストにも華がある。
ボーカルワークも多彩でゴウゴウ唸るグロウル低音スタイル、高音超音波スクリーム、嘔吐寸前みたいなキュワキュワしたのどに引っ掛ける低音吐きだし、豚声とバリエーション豊富。
変態じみたSEも健在で今作も日本語出てきます。
なんといっても楽しさがあるバンドで、だからこそ過激な音楽スタイル(やアートワーク)であっても陰惨になりすぎない(ゴアグラインドなのに陰惨になりすぎないって実は結構すごくないか。)し、曲も重々しさの中にノリを生むグルーヴ感がある。不謹慎さではギリギリアウトな曲名だって愛があるんだなあ〜と何故か許せてしまう(むしろなんか好きになっちゃう)。要するに人(ごく一部の人かもだが)を惹き付ける華があるバンドなんだと思う。
とにかく1曲目が抜群に格好よく、ぐっと掴まれてそのまま引き込まれてアルバムを通して聴いてしまう。今作も非常に気持ちがよいアルバム。1stに垣間見えたおどろおどろしさは減退しているが、代わりにファニー且つキャッチーさが増したと思う。超気持ちよくて自分は大好き。Jig-Ai気になっているけどまだ聴いた事無い人はこのアルバムが良いかも。オススメ。


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