2017年5月4日木曜日

Stimulant/Stimulant

アメリカはニューヨーク州ニューヨークのグラインドコア/パワーバイオレンスバンドの1stアルバム。
2017年にNerve Altarからリリースされた。
あまり情報がないバンドだが、それぞれボーカルも兼務するギタリストとドラマーの二人組のバンド。メンバーの名前で検索するとどうやら二人ともタトゥーアーティストの人みたい。(ひょっとして同姓同名の別人だったら申し訳ないです。)
全然知らなかったのだけれどtwitterでオススメされていたのを聞いたらかっこよかったので購入した次第。

「刺激」というバンド名、不穏と悪ふざけの中間のなんとも言えないジャケットアート。なんともつかみどころのないバンドだが、鳴らしている音自体はパワーバイオレンスということになると思う。全部で21曲で29分ほど。ブラストビートを使った早い楽曲はグラインドコアと言っても遜色ないと思うが、楽器の音の作り方がメタル的ではなく軽さを意識していること、それからマッチョなボーカルスタイルは伝統的なハードコア要素が強い。ギャーギャー喚くタイプと野太いクラストタイプ、混合するボーカルの掛け合いなんかもSpazzからの流れを感じさせるし、ストップアンドゴーを短い尺の中で繰り返していくのも昨今隆盛を見せる(?)パワーバイオレンス的なアプローチが感じられる。
面白いのはノイズを使ったアプローチで、Full of HellだったりCode Orangeがハードコアの激しさの一歩先をいくためにノイズを足がかりに使っているのが記憶に新しいけどこのバンドもそれを取り入れている。使い方的にはCode Orange的というか不穏さを不可するためにこっそりノイズを底流に忍ばせる使い方がメインで、よくよく聞いてみるとSpazz的なパワーバイオレンスの背後でキュルキュルノイズが這い回っているのは面白い。ノイズの不穏さを前面に出したインタールードも挟んでくるし結構使い方に思い入れを感じる。ハードコア成分強めなので頭というよりは肉体に聞いてくるような気持ちのよい流れかと思いきや、後半終盤に向けてスラッジ成分を強めに出してくるあたりも個人的には好きだ。このスラッジパートに関してもあくまでもハードコアの音で表現しているのがよいみたい。メタリックなスラッジとは明らかに一線を画す。ラストの手前の曲ではスラッジ成分とともに貼っていた蛇が鎌首をもたげたように存在感をあらわにするノイズ成分が合間って途方にくれるような荒廃が展開されている。

そこまでメタリックではないけど、ノイズを取り入れた今風のパワーバイオレンス。絶妙な温故知新感で結構リピートしている。伝統的なパワーバイオレンスの潮流感じられるので伝統的なマニアの人もどうぞ。

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