2015年5月4日月曜日

Bosse-De-Nage/All Four

アメリカはカリフォルニア州サンフランシスコのポストブラックメタルバンドの4thアルバム。
2015年にProfound Lore Recordsからリリースされた。
昨年にはかのDeafheavenともスプリットを出したりといわゆるポストブラックメタル/ポストハードコアの畑のバンドで激しく攻撃的な音楽性でありながらもちょっとした芸術性や繊細さを持っているスタイルが売り。
実は私は1stアルバムだけ持っているのだけどうーん?という感じであまりハマれなかった。そんなもんで当然2個目3個目のアルバムもスルーしていたのだけど、レーベルが発売前に公開した音源、このアルバムの1曲目「At Night」をあまり期待せずに聴いたらあれ?すごいかっこ良くない?という訳でこのアルバムを買った次第。

ブラックメタルといってもプリミティブなアングラ臭は皆無でもちろんコープスペイントもしておりませんから、あくまでも音楽的なバックグラウンドと考えていただけるとよいかも。雪崩の様なトレモロリフの応酬はさすがにシューゲっぽいブラックメタルバンドのキラキラ感こそないものの、メロディアスで訴えかけてくるメッセージ性は十分。恐らくボーカル抜きで楽曲を聴いたら結構美しい感じに仕上がっているのではなかろうか。
個人的にはどちらかというとポストハードコアっぽい雰囲気が強いかなと。アコースティックなギター音だったりぼそぼそ呟くボーカルだったり、陰鬱ながらも明るさを指向してきような前向きさを感じさせる(徹頭徹尾明るくはない)楽曲は激情っぽさを感じた。ただ例えば長く美しいアルペジオだったり、ストリングスだったりという様な方向性に舵を取らずにあくまでも喧しい音楽を奏でながらも、曲の純粋な出来で大きく幅を広げている。大仰というよりはドラマチックで、それがしかしあくまでもバンド編成の自力から生じている用に感じる。曲によっては8分だったり9分だったり、比較的長かったりもするのだが激しい中にも徐々に盛り上げる様な展開があって1つの曲として飽きずに聴けるところにも巧みな作曲能力が垣間見える。

吹っ切れたというか、持ち味でもあったんだろうがちょっとインテリぶったところをぶん投げて直球勝負でやってみました、という様な印象。ボーカルは天パに眼鏡という冴えない男声なんだが(超共感できるよな。)なよっとしたいじめられっこがぶち切れたみたいな危うさがやべえコイツ絶対本気じゃねえか、という緊張感をビリビリ振りまいている。見た目は普通の兄ちゃんなのにこの音楽の本気度はちょっとすごい。もはやなりふり構ってられねえんだよという自棄糞感故に熱さ、そしてにもかかわらず曲の生前とした完成度の高さの両立はどうした事だ。なんかこう聴いているとこっちももやもやと熱いものが胸に込み上げてくる。前作前前作を聴いていないからこの変化が突然進化的なものなのかどうかは判断できないのだが、久しぶりに聴いたらちょっとこれはすごい。ブラックメタルは結構ストイックなものという印象があって、ある種そういうところとは無縁なのか?というジャンルなんだが、実際はスタイルは伝統的なものとは違えど相当こびないストイックスタイルだと思う。

という訳でうーんすごいカッコいい。あまり合わないバンドかな?と思っていたから嬉しい一撃という感じ。なんか申し訳ない。この手の音楽が好きな人は是非どうぞ。多分だがちょっとした芸術性が鼻につくなと思っていた人もこのアルバムならいけるんじゃないだろうか。オススメっす。

0 件のコメント:

コメントを投稿