2014年3月16日日曜日

Morgue Side Cinema/Napalm Life

日本のロックバンドの1stアルバム。
2004年にCH Recordsからリリースされた。多分廃盤なんじゃないかな。
Morgue Side Cinemaは日本は大阪のバンドで、恐らく97年に結成された4人組。
2002年に「Domestic Predator」(既に廃盤)という音源をリリース、2006年にWhisky Sundayというバンドとスプリット(こちらはitunesで売っている。)をリリースしている。(どちらも未聴です。)
それ以来ひょっとしたらしばらく活動を停止していたのかもしれないが、彼らのFacebookページを見ると最近はライブ活動をしているようだ。
要するにあまり情報がないバンドなのだけど、たまたまYoutubeで目にした楽曲がとても格好よかったのでCDを探して買ってみた。

音楽としてはパンクということになるのだろうか。
大分独特だが魅力的なメロディがある。
といっても多くの楽曲は2分台だから短めではあるけど特別早くはないし、わかりやすいコーラスが入っている訳ではないから所謂メロコア(この言葉は今でも使うのかなあ)とは大分趣を異にする音楽性。
ドラムは軽めでスタタンタタンと叩いていく感じが気持ちよい。兎に角地の部分がやっぱりパンクだからリズムが跳ねていると思う。
ベースはソリッドで乾いたこれもパンク由来の音だと思う。グルグルいってこれも気持ちよい。
ギターは中音域を強調した音で勿論メタルとは全然違うが重みがありつつもギターという楽器の良さをそのままアンプで出している様なざらついた爽快さがある。こういうギターは兎に角ジャージャー弾くその様が格好いい。ギター担当は1人だと思うけど録音ではリズムギターの上にクリーンな音でつま弾く様な旋律が重ねられていて、これが何とも物悲しくてよい。
最大の特徴はボーカルでかなり独特のしゃがれてかすれた声なのだ。男らしいというよりは男臭い声でちょっとミッシェルガンエレファントのチバさんの声に似ているところがあると思う。こちらはビブラートっぽさはあまりなくて、演歌かってくらいの強い歌い回しが特徴。
彼らが集まって作る楽曲はパンクっぽさに富んだシンプルかつメロディアスなものなのだが、なにがすごいってその哀愁である。ちょっとその他のバンドではない様な物悲しさが楽曲に満ちあふれている。例えば物悲しさといっても鬱々とした暗さだったり、あるいは攻撃的な激情だったりに転嫁させて表現するバンドは沢山いるのだが、このバンドはからっとした明るさの中にちょっとした陰があってそれが私の心を打つのであった。
悲しいなあ悲しいなあという悲しさも良いのだが、明るい人が見せるふとした寂しさがグサっと胸に刺さる様な、そんな魅力があると思う。はっきり言って決して派手ではなくて、なんなら地味ですらあるのだが、それ故の飾らない不器用さというものがあって、それがこの独特の哀愁さの秘密であるように思う。
日記をハンマーでたたいて言葉を落としたような無愛想な歌詞も良い。突き放したような感じがするのに妙に優しい。

という訳ですごい格好いいアルバム。めっちゃ渋い。
文句なしにオススメなのだが、ちょっと手に入れにくいかもしれません。見つけたら是非確保してほしい。損はしない。
活動中ということなので是非是非新しい音源を出してほしい!

2 件のコメント:

  1. 初めまして。MORGUE SIDE CINEMA 13年ぶりのNEWアルバムが本日発売ですよ。モルグ大ファンなので今こちらのBlog見つけて勢いでコメントしました。
    突然失礼しました。
    https://morguesidecinemain.wixsite.com/mysite-1

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  2. コメントいただきありがとうございます!
    私もMorgue Side Cinemaのこのアルバムは未だによく聞きます。
    気がつくと「酒を買いに出かけ〜そのまま帰らない〜」と鼻歌を歌っていたりもします。
    新作の情報もありがとうございます。もちろん購入しました!ちょっと時間はかかってしまいそうですが、感想を後日書こうと思っておりますのでもしよろしければまた思い出した頃にでも覗きに来ていただければとても幸いです。

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