2015年にAd Noiseamよりリリースされた。
同レーベルからのメールで興味を持ってデジタルで購入。
methylとはメチルのことらしい。元は「2methylbulbe1ol」という名前で2008年から活動していたが最近改名したとの事。
ジャンル的には多分にインダストリアルな雰囲気のある無骨なダブステップという事になるだろうか。ダブステップと言いっても流行のそれととは一線を画す無愛想さ、呵責の無さである。金属質なぶっといビートの上に浮遊感のあるうわものが反響するように乗っかるスタイル。はっきりいってかなりダークな世界観で音色も低音に変更しているものの、音の種類は結構豊富でミニマルさをのこしつつ、結構豊かな音像になっている。結構やかましい。
歪みまくったキック音だが下品というよりは、完全にインダストリアルでこの硬質さはやかましくもどちらかというと不穏である。中速でずしずし進むそれは巨大な機械の足音にも思える。その周りを飛び回る小さく細かいオカズのようなビートはブレイクコアのそれを思わせて大変気持ちがよい。この大小2種類(時にはきっとそれ以上の)ビートの乱立する様がまず醍醐味の一つ。さらに上に乗っかる音色が豊富で金属で頭を殴られる様なギンギンしたもの。ダブ色を強める奥行きのあるぶわんぶわんしたもの。いずれも単音をぽこぽこ設置する様な”置き方”だが、たまにぐわーんと伸びる様なノイズを乗っけて着たりしてそれが大変気持ち悪くとても良い。メロディというよりはその音たちの配置によって曲を作る印象だから、ミニマルなパートはミニマルなんだが、漫然と聴いていると曲の展開が変化して印象ががらりと変わって面白い。
この間紹介した同じレーベルのGore Techに比べるとともに未来的(かなりディストピア感に満ち満ちている)な重金属ダブを演奏する共通項はありながらも、あからさまな攻撃性に関してはGore Techに分があるものの、空間的な広がりに関してはこちらに軍配が上がる印象。ぱっと見こちらの方がどうしても地味だが、一見漆黒な地味さもアルバムタイトル通りよくよく注目してみると色々な層(レイヤー)に分かれているのが見えて深みがある。繰り返して聴くとその美しさに気づく。9曲という長さも程よく、気持ちよく全編聞き通せる。
結構衝動買いだったけどかなりカッコいい。暗いビートに特化した音楽が好きな人は是非どうぞ。中々どうしてオススメ。
