アメリカはニューヨークのハードコアバンドの2ndアルバム。
2014年にメンバーの運営するYouth Attack Recordsからリリースされた。
2006年に結成されたいわゆるスーパーグループでCharles BronsonやCancer Kidsらのメンバーが所属する。ボーカルのMark McCoy(この人がレーベルのオーナーでもある)は元Charles Bronsonのボーカルで私はこのバンドが大好き(完全に後追いでディスコグラフィー盤を一枚持っているきりだが…)なので、このバンドの音源にも手を出した次第。レーベルのBandcampからデジタル形式で購入。
全部で14曲収録されているがほとんどの曲が1分前後でアルバムと通して14分と34秒である。相当はやいハードコアということで前述のバンド名からしてパワーバイオレンスが想像される。なるほどその要素が無くはないけどどちらかというと超速いハードコアパンクという感じ。以前日本のバンドのどなたかがCharles Bronsonをこう称していたことがあってなるほどなと思ったんだけど、やはりそこに相通じるものがあります。Last.fmだとThrashcoreやカオティックハードコアのタグを付けられいてなんとなく音の方もイメージできるのではないかと。
ギターの音がとにかく変わっていてこの手のハードコアにしてはちょっと珍しい。分厚くざらついた音を出すバンドが多い中でこのバンドのギターサウンドはかなり生々しい。(実際にはエフェクターを使用しているのだと思うのだが)あまり加工していない音に聴こえる。音の厚みに関しても極端にブーストをかけている訳ではないと思う。弾き手の感情がダイレクトに表現される様な素直さがあって、コード感がすごくある。つまり複数の音(和音)が同時にならされている感。だから音色がとても豊かだし、尖っているというよりは広がりがある。ただしこれが激烈な速さで演奏される。おまけにかなり複雑に弾いて回る訳で、速い曲に合わせてリフがめまぐるしい。ここがカオティックと称される由縁だろうと思う。
ここにマッコイのまくしたてる様なボーカルが乗る。Charles Bronsonはボーカルの声質にやんちゃな愛嬌があったけど、こちらはもっとハードコアなボーカルもあってかよりシリアスに聴こえる。ただ持ち味は健在でやっぱり唯一無二。変則的な演奏に結構ぴったり合う。
せわしないという形容詞がぴったり合う。ちょっとThe Locustにも似ているかもしれない。ピコピコは勿論していないのだが。
ちなみにカッコいいジャケットはマッコイさんの手によるものだそうな。
Charles Bronson好きな人は是非。(多分もう聴いているだろうけど)
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