2013年にJoyful Noise Recordingsからリリースされた。
Son LuxはRyan Lottのソロプロジェクトのようだ。画像を見ると今風な若者である。1979年生まれだそうな。基本的には彼が楽曲を作成し、ボーカルを始め様々なゲストミュージシャンたちを招いて一つの曲として完成させるスタイルだろうか。
その音楽性は何とも形容しがたく、一つまず言えるとしたらメタルでは全くない。エレクトロニクスが中心になった音楽なのだが、作りは非常に暖かく、恐らく生の楽器もかなり大胆に取り入れているではなかろうか。クレジットを見るとフルートやバイオリンなどはゲストに御願いしているようだし。
思うにメタルというのは先鋭的な分分かりやすい音楽だなあ、と思う。
Son Luxの音楽は難解な音楽では絶対無いのだが、なんとも言葉に説明するのが難しい。
楽曲の中心には歌が据えられているので誰にも聴きやすいと思う。はかなげな曲調だが、心底暗い訳ではない。曲によっては楽しく陽気ですらあるが、能天気ではない。
兎に角間の作り方、曲の展開がうまく、いろいろな音がキラキラ次から次へ出てくる。まるで小さな劇場で前衛的な舞台を見ているような感じがある。奇妙な登場人物が次から次に舞台を通り過ぎていくような感じがある。
バイオリンを始めとする弦楽器、手拍子、妙に重厚なコーラスワーク、ぶるんぶるんしたベース、やたらと手数が多いドラム、軽やかな女性声、妙にしゃがれた男性声、そしてそれらを見事に一つの曲につなぎ止めている作曲才能。ちょっとしたオーケストラと言っても良いじゃないかと思うよ。
Ryan Lottの頭の中は多少メルヘンがかっているらしく、ちょっと現実から遊離した牧歌的な雰囲気がある。楽しげな全体に漂うすこしはかなげな雰囲気がたまらん。
という訳で非常に面白い音楽です。
メタルに疲れちまったよ、という哀愁漂う悲しげメタラーの人は視聴してみたらいいんじゃないの。
↓この曲が良くて買ったんだよね、CDを。
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