2015年10月12日月曜日

Teenage Time Killers/Greatest Hits Vol.1

アメリカはカリフォルニア州ロサンゼルスのグループの1stアルバム。
2015年にRise Recordsからリリースされた。
いわゆるスーパーグループでその筋で有名なミュージシャンたちが集まってできたプロジェクト。中心人物はMy RuinのギタリストMick MurphyとCorrosion of ConformityのドラマーReed Mullin(私はどちらのバンドも音源を持っていない、恥ずかしながら)。このプロジェクトでは曲によってボーカルを始め他のパートでも参加している人がバラバラ。だから人数も偉い事になる。Dave Grohl、SlipknotのCorey Taylor、EyehategodのMike Ⅸ Williams、Sun O)))のGreg Anderson、Dead KennedysのJello Biafra、他にもBlack FlagやProng、Blink-182だったりとひとりずつ挙げるときりがない位。FBのカバー写真を見ていただければその人数の多さと豪華さに驚くと思う。
Kill Timeで暇つぶしだが、Time Killerで「娯楽」という意味があるようで、とすると10代の娯楽というバンド名は何とも不思議だ。昔からの仲間と遊び心満載で作ったよ、という事かもしれない。しかし中身は大御所の娯楽というにはあまりに素晴らしい出来になっている。
なんせ参加しているメンバーもメタル、ハードコアのサブジャンルからと多岐にわたるので中々形容が難しいが、全体的にはごった煮感のある荒々しくほこりっぽいハードコアロックンロールともいうべき音楽でまとめられている。曲はほぼほぼ疾走感のある中速から高速で、だいたい2分台くらいでコンパクトにまとめられている。ざらっとしたラフな感じが持ち味で、攻撃性や毒気がパンキッシュな感じで表れている。ストーナーらしいほこりっぽさもあり。演奏はぶっとい轟音なので迫力がある。何も考えずに楽しめる音楽。ただ荒々しいものの乾いた陽気さがあって陰惨さや陰鬱さとは無縁なスタイルで耳に優しい。
最大の魅力は曲毎に変わるボーカルでやはりバンドの顔という訳で全20曲が矢継ぎ早で繰り出されるのは楽しい。Jello Biafraの跳ねる様なリズムの怪しさ、Mike Ⅸ Williamsの完全に向こう側の吐き出しスクリーム、Trenton Rogersのなぜだか癖になるしゃがれ声。
ボーカルが多彩な反面、ほぼほぼドラムを叩いているのがReed Mullinだからか意外にもとっ散らかっていないし、メンバーのメインバンドを考えるとエクストリームになりすぎていないから、好き勝手やっているようで実はきちんと芯が通っている。首謀者の2人は人望も厚く、流石の手腕で見事にプロジェクトの舵を取っているのだと思う。

このアルバムにも参加しているDave GrohlのプロジェクトProbotにコンセプトや音楽的な背景が似通っているところがある。くだくだしく説明するより聴いてもらった方が速いと思う。下手なコンピレーションを買うくらいならこのアルバムを買った方が良いかもしれない。豪華な面子という以上に曲が良いので。オススメ。早くも第二弾に期待。
個人的にはMike Ⅸ Williams参加のこの曲がひたすらカッコいい。ガロガロしたベースはNick Oliveri!


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