2014年6月8日日曜日

Young and In The Way/When Life Comes To Death

アメリカはノースカロライナ州シャーロットのブラッケンドクラストパンクバンドの2ndアルバム。
2014年にDeathwish Inc.からリリースされた。
所謂ブラックメタルの要素をハードコアに持ち込んだブラッケンドなスタイルである。初期プリミティブブラックメタルの音質の悪さだったり、過激な思想だったりでもともと共通するところがあったのか、大御所Darkthroneだったり(最新作はまたメタルらしいけど)、若手のバンドの活躍を見ると結構最近は盛り上がっているジャンルなのかも。
こちらのバンドは2009年結成ということで結構若手のバンド。1stアルバムはA389からリリースしてたり、何となくその音楽性が想像できるのではないでしょうか。
真っ黒い背景にタトゥーまみれの手がナイフを握っているジャケットからも不穏さが漂ってくるが、曲名にしても「Betrayed by Light」から始まり「Fuck This Life」とくるもんだから何かしらこうこみ上げてくるものがある。全くもって人生が最低でそれはお前の所為だ!といわんばかりのアティチュードがヒシヒシと感じられるではないか。聞き手としてはそうだそうだやれやれ!と当然こうなる訳だ。

演奏スタイルとしては非常に荒々しい訳だが、音質は結構クリアで聴きやすい。
砂礫の様な厚みのあるザラザラした音質のギターが特徴で、由来はハードコアな荒々しいもの。ブラックメタルというには確かに荒々しすぎるかもしれない。鈍器のように重く喧しいといった形容詞がぴったりの爆走スタイルを基調とし、深いな虫の羽音の様なフィードバックノイズも多め。しかし演奏スタイルは結構ブラックメタルしている。疾走する寒々しいトレモロリフは確かにブラックメタルリスペクトなもの。リバーブをかけた虚脱した様なスローパートは不穏な雰囲気満載である。いわばハードコアの要素でブーストしまくったブラックメタルともいうべきスタイルか。
ドラムがまた格好よい。これでもかというくらいドカドカ叩きまくる。愚直に叩きまくる隙間にシンバルの破裂する様な連打を入れて来て、これが暗闇で光る雷光のようにギラギラしてて真っ黒な曲に良いメリハリを与えている。
ボーカルはこれは悲鳴のように叫ぶしゃがれたブラックメタルスタイルだが、吐き出し方はハードコアとしか言いようが無いやけっぱちさ。演奏陣に負けないスタイルでまさにバンドの顔ともいうべき主張の強いもので、「Fuck This Life」を体現する様なその歌い方に思わず胸が熱くなること間違いなし。
これらが一体となって迫ってくるわけで、聴いている方はまさにグラインダーでもってガリガリ削られる様な気持ちである。非常に気持ちよい。アルバム中盤の一つ速度を落とした様な遅い曲も音の分厚さでもって様になっていて格好よい。

ブラックメタルの色々な可能性が形になって来て楽しい時期。お洒落なブラックメタルも良いけど、やっぱりたまにはこういう音楽も聴かないとね!と思わせる一品。
とても良し!

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