2014年にかの有名なRelapse Recordsからリリース。
バンド名を直訳するとインド人!そんな嘘をつかないことに定評のある彼らの3年ぶりのニューアルバムである。
ちなみにギターボーカルのWillはかつてWolves in the Throne Roomにもいたそうな。一見音楽性に大分開きがあるようだけど、よくよく聴いてみるとなるほどギターの演奏方法にちょっと通じるところがあるかも。
音楽性はスラッジメタル。
ドラムはビートはゆっくりなものの結構リズミカルに手数を入れてくるタイプで、ミニマルな中にも結構面白みがある味わい深いタイプ。
ベースはこの手のバンドには多いんだけど、地味にうねるタイプ。技巧自慢で走りすぎないところが良い。
ギターはドゥームメタルというよりはスラッジ特有のリフで、砂利をさらに粉砕したようなざらざらしており密度が濃い。ハードコアというかブラックメタルのトレモロを思い切り重く、そして遅くしたような演奏スタイルでブルドーザーのように進む。
ボーカルがちょっと特徴的でデス声というよりはわめき声なんだが、極端にしゃがれていてぎゅっとつぶれたような声質。頭のおかしい老人が滅茶苦茶にわめいているような独特の不快感があってこれがまたこのバンドの迫力の一つになっている。
個人的に良かったのは兎に角ノイズ分が多め、この手のバンドはフィードバックノイズを多用することもあって、このバンドも勿論ご多分に漏れずに成分多めなのだが、さらに恐らくシンセかなにかを使っているのだと思うのだが、妙にきゅるきゅるした音やちりちりしたノイズを効果的に配置して楽器群の統制と無軌道な混沌をあえて同居させようとする意図が伺える。全7曲中1曲は完全にノイズと言っても良い地獄絵図が4分も続くあたり、にやりとしてしまう。
実は私は2011年に発表された前作「Guiltless」を買って聴いたところ格好いいけどあまり刺さらなかったんだけど、今作にはがつんとやられました。
決して派手なバンドではないんだが、狭くて昏いところに押し込められたような閉鎖性と密度、そして鬼気迫る感じがたまらない。全く光の射さない音楽性だが、地獄のような音楽を聴きたい貴方にはぴったりハマること請け合いの良作。オススメ。
この曲の後半のどっかにいっちゃったっぷりが兎に角格好いいのよ。
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