アメリカの作家による長編小説。
何を隠そうあの「犬の力」の続編!すかさず購入。
メキシコの麻薬王アダン・バレーラは真面目に刑期を勤め上げる気はなかった。周到に手を回し、アメリカからメキシコの刑務所に移送。中ではセレブの様な生活を楽しみ、悠々と脱獄した。自分をブタ箱にぶち込んだDEA(アメリカ麻薬取締局)の捜査官アールトゥーロ(アート)・ケラーに2百万ドルの賞金をかけ、かつての帝国を取り戻すべく復権に動き出した。一方DEAから離れていたケラーも因縁にケリをつけるべく捜査に復帰。メキシコを舞台に麻薬と暴力と血と死体が山のように詰み上がっていく。
物語のテーマと流れは基本的に同じ。麻薬戦争が主題に据えられていてかつては友情を育んだアメリカの捜査官と麻薬王がやり合う。前作「犬の力」は30年にわたる戦争を描いた重厚な作品だったが、今作はページ数は増えたものの経過する時間は10年。3分の1になった時間の中で圧倒的な濃密さでメキシコ、そしてアメリカ合衆国の暗部が描かれる。
スケール、迫力という意味では間違いなく前作を越えて来ているのは間違いない。非常に低俗な言い回しで恐縮だがおそらく殺される数、そしてその残酷描写も前作以上であると思う。
タイトルのカルテルは元々経済において市場に対して企業などの売り手の結託の事をさす言葉だが、いつ頃からか麻薬を売る犯罪組織に対する呼称になった。麻薬販売は恐ろしい利益を生み出すビジネスだ。作中では石油に継ぐ高い利益率と書かれている。(石油は精製に手間かかりそうな印象があったけどそうでもないみたい。)はっきりとした数字は出ないもののそれが生み出す金は300億ドルになるという。その金を巡って悪人たちが命をかけて戦い合う。この本を読むと日本にいる私たちからするとあぜんとする様な光景が目に飛び込んでくる。サボテンとソンブレロ、辛い料理、なんとなく陽気な男たちのいる国、そんなイメージのメキシコの治安が近年著しく低下している事はなんとなくニュースで知っている。そして多くの人たちが酷く凄惨な方法で殺されている事も。体をバラバラにされた死体が見せつけるように市井に放置されたり、麻薬と戦う立場にある人がもの凄い早さで殺されたり。一時期は女性の弁護士が殺されたり、とても若い女性が警察署長に就任したりと(調べたらその後身の危険を感じてアメリカに亡命したそうだ。良かった良かった!)、日本でも話題になったから憶えている人も多いと思う。なぜメキシコがそんな状態に陥ったのかをこの小説からある程度知る事が出来る。
ナルコと呼ばれる麻薬商人たちは商売が好調で莫大な金を得(ちなみに商売が低調だと牌の取り合いで暴力が加速するという地獄絵図)、警察官を買収し始める。元々賄賂の横行している国らしいが、驚くなかれナルコに協力するもの、独自に麻薬を売るものなど警察官は(勿論すべての警察官がそうではないだろうか)真っ黒。(なだたるナルコの中には警察官出身のものも少なくないとか。)麻薬売るためには暴力が必要不可欠なのでナルコは次に軍隊に目を付け、高額の報酬で正規の兵士をリクルートしてくる。これがまずかった。元軍隊はタダのチンピラとは違う。厳しい軍紀で統制され、退役の時に盗み出した銃火機で武装し、ライバルのナルコに連なるものたちを殺していく。殺すといってもまず融解し、さんざん拷問した末に殺し、相手をおびえさせるためにバラバラにしてオブジェにしたり、橋から吊るしたりとそういった方法で町に放置していく。暴力とそれに対抗するための暴力。それに対抗するための暴力。それに対抗するための暴力。それに対抗するための暴力。抗争と暴力は激化していく。
暴力は下世話な求心力がある。酷い言い方だがこの小説も陰惨な描写が一つの売りだ。そういった意味では非常にエンターテインメント性に富んでいる。対岸の火事をさらにフィクションという糖衣に包んで味わう事が出来る。ただこのお菓子は毒を含んでいて、読者の心には疑問が生じるはずだ。一体麻薬をなくす事は出来ないのだろうか。正義というのは幻想なのか。それこそが作者ドン・ウィンズロウの狙いかもしれない。彼の小説には麻薬が良く出てくる。スタイリッシュであるが、かならず麻薬の持つ暗黒面も書く人だ。
戦い続ける捜査官ケラーの心のうちには次第に疑問が生じてくる。麻薬を売る人がいるのはそれを買う人がいるからだ。そして誰かを逮捕しても別の誰かがその穴を埋めていく。国境は広く全部を監視するのは無理だ。一体この麻薬戦争はどこに終結するのか(それとも終結なんかしないのか)。なんとなく現状を見ればその先行きは分かるだろうが、一つの小説として是非読んでいただきたいものである。
面白い小説を探している人で暴力描写が大丈夫な人、それからメキシコって一体どうなっているんだろうと気になっている人は是非是非手に取っていただきたい。可能だったら前作「犬の力」から読んでいただきたい。長いがとても読みやすいので。ただこちらから読んでも大丈夫だと思う。非常にオススメです。
2016年5月29日日曜日
VOODOOM/VOODOOM
オランダのダークリチュアリスティック(暗黒儀式的)ジャングルユニットの1stアルバム。
2015年にPRSPCT RVLTからリリースされた。私が買ったのはデジタル版。
2015年にPRSPCT RVLTからリリースされた。私が買ったのはデジタル版。
新人ではなくオランダのブレイクコア巨人Bong-RaとDeformerがタッグを組んだユニット。私はBong-Raのファンなのでそちら切っ掛けで購入。Deformerは未聴。白塗りというこの方面ではあまりない見た目が非常にかっこ良い。Bong-Raのドレッドは白塗りだと異様な感じがして良いすね〜。アーティスト写真の3人目(スーツ着てオシャレ)の人が多分ボーカルだと思うんだ。ゲスト扱いなのかもしれないが結構全面にボーカルとして参加している。
VOODOOMというユニット名(言うまでもなくハイチのヴードゥー(ゾンビで有名ですね)と呪いを組み合わせたものだと思う)もそうだし、ジャケットを飾るアートワーク、それから儀式的というウリも合わせてるとなんとなく彼らの音楽性もみ得てくるのではなかろうか。
ベテランBong-Raということで基本はかなりかっちりとしたブレイクビートでしっかりとした土台が組まれている。ぶっといビートの中間に撥ねる様なドラムが緻密に組まれているのはいかにもブレイクコアを感じさせるが、例えば曲の速度を過度に上げたり、ドラムンどころがドリルン、のような過剰な要素はあえて排する事でより強固かつタフなビートが完成されている。そこにややもっこりとしたベースが乗っかる。
うわものは非常にシンプルであくまでもビートを中心に志向された音楽だと思う。とはいえダークで儀式的な雰囲気をになう暗いシンセ音も冷徹なマシンビートと対をなして非常にかっこ良い。恐らくビートを抜けば上質のダークアンビエントとしてそのまま着ケルンじゃなかろうか。
このユニットで特徴的なのがこれらにさらに乗っかるボーカルである。ラガマフィン、いわゆるラガというのだろうか。ダブ、レゲエを感じさせるあの独特な歌い回しが大胆にフィーチャーされている。元々ブレイクコアにラガをのせるのは一つの様式であってBong-Raでなくてもこの手法はとられていた(ぱっと思いつくのはKid606やRepeater。私は大分古いブレイクコアファンだな。)ので、流石のセンスと経験でもって非常に上手くダークな曲に調和している。このラガいボーカルの怪しさが儀式さを圧倒的に際立たせている。酔っぱらっている様なリズムがしゃがれ声でがなり立てる。特徴的だがアルバムが進むに連れて中毒になってくる。微妙な反響がかけられていてまさに邪悪な儀式で呼び出された悪霊である。
ラガの要素も色濃いのでダブさも満点だが、いわゆる流行のダブステップ、つまりワブルを聴かせたそれらとは明らかに一線を画す、伝統的なダブを感じさせるものでこれが非常に硬派でかっこ良い。見た目の雰囲気もあって怪しさ満点だが音楽的には非常に真面目きわまりない。ダークである以上に非常にリズミカルで楽しい音楽である。これはフロアで聴いたらきっと盛り上がるんじゃないだろうか。
という訳でとってもカッコいい電子音楽。これはかなりガッチリしていて硬派である。オススメなので是非どうぞ。
nothing/Tired of Tomorrow
アメリカはペンシルバニア州フィラデルフィアのシューゲイザーバンドの2ndアルバム。
2016年にRelapse Recordsからリリースされた。
私が買ったのはボーナストラックが2曲追加されたデラックス版(のデジタル)。
2014年にリリースされた1stアルバム「Guilty of Everything」はシューゲイザーの手法に乗っ取りながらも、元ハードコアという出自をいかした不穏かつ、同ジャンルの文系かつ芸術的なそれとは一線を画す、完全に体育会系ヤンキー(というか前科者)節なフィジカルな暴力をにおわせるノイズを鳴らす希有な音楽スタイルで持って結構受けたのではなかろうか。かくいう私も未だに良く聴くお気に入り盤なので、この2ndも多大な期待を持って購入。
「明日に飽きた」という非常に厭世的なタイトルでニヤリとさせられるが、曲目の方も「死人に口無し」、「ウジ虫に喰われて」など退廃的というよりはやはり陰惨さを感じるタイトルが並んでいる。
聴いてみると大分メジャー感が増したように思った。端的に言うと曲調は明るくなり、地下臭さとノイズ分は減退した。代わりに王道なシューゲイザー成分が前面に押し出されている。ディストーションのかけられていないギターも結構使われているし、ピアノやストリングスも大胆かつ効果的に取り入れられている。楽器陣の音量が下がった訳ではないのだが、閉塞感がなくなり、大仰とはさすがに言えないけどぐっと広がりがでた印象。
ボーカルに関してもよりシューゲイザーっぽくなったのではなかろうか。喧しいバックの演奏と反比例するように儚さが増しているように思う。曲によってはそれこそMy Bloody Valentineぽいなと思う事もあったり。
真っ白いつなぎを着たメンバーが絵の具をぶちまけられるという、なんとなくありがち(具体的に思い浮かばない自分が悔しいのだが)な映像が衝撃的な先行シングル「Vertigo Flowers」はとくにこのメジャー化を象徴しているナンバーでなんとなくハッピーな感じすらする。
メジャー感は増しているのにインディー感漂うというのは変な話だけど、結構インディーロックな感じ(というのもインディーロックをあまり聴かないので。あっているかわからない)。ハードコアを通過した凶暴さと(ノイズなどの)装飾性は削ぎ落とされ、シンプルな中に生活感というか自然さが顔を出した。シューゲイザー独特の浮遊感がまし、余裕ができた隙間に詩情があると思う。
一方でこちらもMVが作られている「Eaten by Worms」は(そのビデオ映像もそうだが)、暗く陰鬱で暴力的なnothingを象徴した曲で、大胆に取り入れられたピアノは新境地だがぽつぽつ呟かれるように歌われる不穏な歌詞とざくざく刻まれていく分厚いギターリフ、静寂を挟んでノイズにまみれる後半など、このバンドの真骨頂の一つではなかろうか。この曲私はとても好きですね。
非常に良く出来たアルバムでこちらの方向転換も上手く行ったのだと思う。すっと聴けて気づくと結構リピートしている。
じゃあ素晴らしいアルバムかというとちょっと難しい。ここからは完全に好みの問題なのだろうが、個人的にはこのアルバムはとても好きだが、このままこの路線をつき進められたらちょっと厳しいかもしれない。私は(多分少数派なんだろうと思うが)個人的にはノイズとディストーションにまみれた黒いnothingの方が圧倒的に好きだ。(つまりこの2nd、バランスがとれた良いアルバムであることに異存はない。)だから「Eaten by Worms」の用な曲がこの先作られないのであるならそれは寂しい。nothingは挫折を経た、挫折を歌ったバンドじゃないだろうかと思う。1stアルバムでは白旗が掲げられていた。そしてタイトル曲では「俺は跪いている 俺は銃は持っていない なんならしらべてくれよ でも結局あんたは俺を撃つだろうな」とまさに警察に逮捕されるその時を歌った様な世界観であって、その挫折、その後悔、そんな負の感情をノイズにのせて押し出していた。1stと全く同じ音楽を求めるのはさすがにどうかと思うが、もうちょっとここら辺を突き詰めても欲しいものだと思う。
という訳で思い入れが強い分余計な事も書いてしまったが、期待を裏切る良いアルバムだった。CDかできるならアナログが欲しいな。このバンドが気になった人はまずこちらを買うのが良いかもしれない。
2016年にRelapse Recordsからリリースされた。
私が買ったのはボーナストラックが2曲追加されたデラックス版(のデジタル)。
2014年にリリースされた1stアルバム「Guilty of Everything」はシューゲイザーの手法に乗っ取りながらも、元ハードコアという出自をいかした不穏かつ、同ジャンルの文系かつ芸術的なそれとは一線を画す、完全に体育会系ヤンキー(というか前科者)節なフィジカルな暴力をにおわせるノイズを鳴らす希有な音楽スタイルで持って結構受けたのではなかろうか。かくいう私も未だに良く聴くお気に入り盤なので、この2ndも多大な期待を持って購入。
「明日に飽きた」という非常に厭世的なタイトルでニヤリとさせられるが、曲目の方も「死人に口無し」、「ウジ虫に喰われて」など退廃的というよりはやはり陰惨さを感じるタイトルが並んでいる。
聴いてみると大分メジャー感が増したように思った。端的に言うと曲調は明るくなり、地下臭さとノイズ分は減退した。代わりに王道なシューゲイザー成分が前面に押し出されている。ディストーションのかけられていないギターも結構使われているし、ピアノやストリングスも大胆かつ効果的に取り入れられている。楽器陣の音量が下がった訳ではないのだが、閉塞感がなくなり、大仰とはさすがに言えないけどぐっと広がりがでた印象。
ボーカルに関してもよりシューゲイザーっぽくなったのではなかろうか。喧しいバックの演奏と反比例するように儚さが増しているように思う。曲によってはそれこそMy Bloody Valentineぽいなと思う事もあったり。
真っ白いつなぎを着たメンバーが絵の具をぶちまけられるという、なんとなくありがち(具体的に思い浮かばない自分が悔しいのだが)な映像が衝撃的な先行シングル「Vertigo Flowers」はとくにこのメジャー化を象徴しているナンバーでなんとなくハッピーな感じすらする。
メジャー感は増しているのにインディー感漂うというのは変な話だけど、結構インディーロックな感じ(というのもインディーロックをあまり聴かないので。あっているかわからない)。ハードコアを通過した凶暴さと(ノイズなどの)装飾性は削ぎ落とされ、シンプルな中に生活感というか自然さが顔を出した。シューゲイザー独特の浮遊感がまし、余裕ができた隙間に詩情があると思う。
一方でこちらもMVが作られている「Eaten by Worms」は(そのビデオ映像もそうだが)、暗く陰鬱で暴力的なnothingを象徴した曲で、大胆に取り入れられたピアノは新境地だがぽつぽつ呟かれるように歌われる不穏な歌詞とざくざく刻まれていく分厚いギターリフ、静寂を挟んでノイズにまみれる後半など、このバンドの真骨頂の一つではなかろうか。この曲私はとても好きですね。
非常に良く出来たアルバムでこちらの方向転換も上手く行ったのだと思う。すっと聴けて気づくと結構リピートしている。
じゃあ素晴らしいアルバムかというとちょっと難しい。ここからは完全に好みの問題なのだろうが、個人的にはこのアルバムはとても好きだが、このままこの路線をつき進められたらちょっと厳しいかもしれない。私は(多分少数派なんだろうと思うが)個人的にはノイズとディストーションにまみれた黒いnothingの方が圧倒的に好きだ。(つまりこの2nd、バランスがとれた良いアルバムであることに異存はない。)だから「Eaten by Worms」の用な曲がこの先作られないのであるならそれは寂しい。nothingは挫折を経た、挫折を歌ったバンドじゃないだろうかと思う。1stアルバムでは白旗が掲げられていた。そしてタイトル曲では「俺は跪いている 俺は銃は持っていない なんならしらべてくれよ でも結局あんたは俺を撃つだろうな」とまさに警察に逮捕されるその時を歌った様な世界観であって、その挫折、その後悔、そんな負の感情をノイズにのせて押し出していた。1stと全く同じ音楽を求めるのはさすがにどうかと思うが、もうちょっとここら辺を突き詰めても欲しいものだと思う。
という訳で思い入れが強い分余計な事も書いてしまったが、期待を裏切る良いアルバムだった。CDかできるならアナログが欲しいな。このバンドが気になった人はまずこちらを買うのが良いかもしれない。
2016年5月21日土曜日
Sylvester Staline/$.$. Gonna Spread hard Drugs to Your Stupid Kids With the Royalties Generated By This CD
フランスのパワーバイオレンスバンドの1stアルバム。
2005年にフランスのBones Brigade Recordsからリリースされた。
元々F.U.B.A.R.とのスプリット音源が大好きでその他の7inchも持っていたりしたのだが、持っていなかったこの音源をBandcampで買える事に気づき購入した次第。
「ロッキー」「ランボー」シリーズなどであまりに有名なハリウッド俳優シルベスター・スタローンと悪名高いソ連の独裁者ヨシフ・スターリンをくっつけるというふざけたバンド名。「SSはこのCDのロイヤリティでハードドラッグをおまえらの馬鹿なガキに広めてやるぜ」というタイトル(そんなロイヤリティが出るほど売れたのかは疑問が残るが。)。曲名にしても「彼女がたった13歳だったなんてしらなかったんだよ、すまねえ」「マジのビッチはボッチ(いうまでもなくあのBotchのことだろう)を聴かねえ」「エモはハードコアのR&B」「俺はクソ警官をはねるために飲酒運転をするぜ」「防弾ビキニ」などなど悪ふざけを通り越した酷いセンス(褒めてます、褒めているのかな…)でこの不謹慎さはかのノイズグラインドバンドAxCxを彷彿とさせる。
音楽の方も相当酷い、の思いきやかなりかっこ良くて私は好きなんだけど。
音楽的にはパワーバイオレンスといっても(だいたいお察しの通り)真面目なそれらとは明らかに一線を画す内容。例えばグラインドコアばりの疾走と、一点淀んだスラッジパートを行き来する、みたいな格好良さや様式、美学、凝った展開なんかは一切なし。ひたすらつっぱしる。同じくパワーバイオレンスバンドのCharles Bronsonに似ているところもある、と思う。ハードコアパンクをもの凄いスピードで演奏する、というスタイルで。だからリフ一つとって見るとかなりパンキッシュでキャッチー。コード進行なのか分からないが、明るくてかなりメロディアス。ただこれを非常に速いスピードでやるもんだからせわしない事この上ない。喧しい。全部で33曲、だいたい1分かそこら。ラストは「クソなげ〜」というタイトルで9分。
ボーカルはとにかくわめきまくるタイプなのだが、基本「わーわーわー」(文字にすると非常にほんわかしてしまうのだが)と叫んでいるようにしか聴こえないし、曲によってはなんともかんともへろへろで、録音の仕方もあるのかもだけどなんとなく「こいつもっとやる気出しなさいよ…」とい言いたくなる様な脱力感がある。これが結構癖になる訳です。ちなみ弁護する訳でないのだが、前述のその他の音源に関しては改心したのだがテクニックを習得したのか知らないが、ボーカルにはかなりの迫力が出て良い感じです。
なんか駄目だししているみたいになってしまったが、アルバムが進んでくるに従ってやる気が出て来たのかボーカルにも気合いが入りだして、どぎついユーモア(なんともふざけたSEもちょいちょい挟んでくる訳です)に隠れがちだが元々演奏はかなりしっかり、かつかっこ良いので不思議な高揚感で持って乗らされてしまう上質なパワーバイオレンス。
昨今はどうも活動していないようで残念な限り。怒る人もいるだろうけど基本的には悪ふざけという感じで、ひょっとしたら照れ屋なのかもよ。勿論音楽的にはふざけているけどカッコいいという、ずるかっこ良さの典型なのでこの手のパワーバイオレンスが好きな人は是非どうぞ!私は結構大好きですね。元気になれるよ。
2005年にフランスのBones Brigade Recordsからリリースされた。
元々F.U.B.A.R.とのスプリット音源が大好きでその他の7inchも持っていたりしたのだが、持っていなかったこの音源をBandcampで買える事に気づき購入した次第。
「ロッキー」「ランボー」シリーズなどであまりに有名なハリウッド俳優シルベスター・スタローンと悪名高いソ連の独裁者ヨシフ・スターリンをくっつけるというふざけたバンド名。「SSはこのCDのロイヤリティでハードドラッグをおまえらの馬鹿なガキに広めてやるぜ」というタイトル(そんなロイヤリティが出るほど売れたのかは疑問が残るが。)。曲名にしても「彼女がたった13歳だったなんてしらなかったんだよ、すまねえ」「マジのビッチはボッチ(いうまでもなくあのBotchのことだろう)を聴かねえ」「エモはハードコアのR&B」「俺はクソ警官をはねるために飲酒運転をするぜ」「防弾ビキニ」などなど悪ふざけを通り越した酷いセンス(褒めてます、褒めているのかな…)でこの不謹慎さはかのノイズグラインドバンドAxCxを彷彿とさせる。
音楽の方も相当酷い、の思いきやかなりかっこ良くて私は好きなんだけど。
音楽的にはパワーバイオレンスといっても(だいたいお察しの通り)真面目なそれらとは明らかに一線を画す内容。例えばグラインドコアばりの疾走と、一点淀んだスラッジパートを行き来する、みたいな格好良さや様式、美学、凝った展開なんかは一切なし。ひたすらつっぱしる。同じくパワーバイオレンスバンドのCharles Bronsonに似ているところもある、と思う。ハードコアパンクをもの凄いスピードで演奏する、というスタイルで。だからリフ一つとって見るとかなりパンキッシュでキャッチー。コード進行なのか分からないが、明るくてかなりメロディアス。ただこれを非常に速いスピードでやるもんだからせわしない事この上ない。喧しい。全部で33曲、だいたい1分かそこら。ラストは「クソなげ〜」というタイトルで9分。
ボーカルはとにかくわめきまくるタイプなのだが、基本「わーわーわー」(文字にすると非常にほんわかしてしまうのだが)と叫んでいるようにしか聴こえないし、曲によってはなんともかんともへろへろで、録音の仕方もあるのかもだけどなんとなく「こいつもっとやる気出しなさいよ…」とい言いたくなる様な脱力感がある。これが結構癖になる訳です。ちなみ弁護する訳でないのだが、前述のその他の音源に関しては改心したのだがテクニックを習得したのか知らないが、ボーカルにはかなりの迫力が出て良い感じです。
なんか駄目だししているみたいになってしまったが、アルバムが進んでくるに従ってやる気が出て来たのかボーカルにも気合いが入りだして、どぎついユーモア(なんともふざけたSEもちょいちょい挟んでくる訳です)に隠れがちだが元々演奏はかなりしっかり、かつかっこ良いので不思議な高揚感で持って乗らされてしまう上質なパワーバイオレンス。
昨今はどうも活動していないようで残念な限り。怒る人もいるだろうけど基本的には悪ふざけという感じで、ひょっとしたら照れ屋なのかもよ。勿論音楽的にはふざけているけどカッコいいという、ずるかっこ良さの典型なのでこの手のパワーバイオレンスが好きな人は是非どうぞ!私は結構大好きですね。元気になれるよ。
isolate/ヒビノコト
日本のグレイトハードコアバンドの1stアルバム。
2014年に日本のKeep And Walk Recordsからリリースされた。
isolateは5人組のバンドでこのアルバムは結成7年目(だから2016年は結成9年目ということになるはず)にしてリリースされたもの。
リリース当時色々なブログで取り上げられていたもののなんとなく買わずに過ごしていたが、この間ライブでisolateの音楽を目の当たりにし、これは買わねばと思って物販には知ったのだった。残念ながらその時は既に売り切れており買うことが出来なかったが(なのでEPの方を買いました)、その後無事Amazonでゲットすることが出来て嬉しい限り。
まずは「ヒビノコト」というタイトルそして暗くも色彩豊かなアートワークに心奪われる。音の方はライブの方で1回体験済みなので、嵐の様な会場で聴いたあの興奮がまざまざと蘇るとともに冷静に曲を楽しむことが出来た。ライブで聴いてから音源聴くのも大変良いものですね。
カオティックハードコア、激情ハードコアという文脈で語られることが多いようだし、実際出自に関しては確か似そうなのだろうと思うが、個人的にはブラッケンドハードコアだなと思った。それも欧米のそれらとがっぷり四つで渡り合って有り余るクオリティであることは間違いないのではなかろうか。この荒廃した凄まじさはちょっとストレートが信条のハードコア、さらに感情を剥き出しにする激情(激情であることは間違いないのだが)のさらに一歩先を行っている感じがある。とはいえ反キリスト的精神に代表されるブラックメタルの美学や禍々しさは皆無なので、生真面目過ぎて考えに考えたあげくに真っ黒いブラックホール(巨大な憂鬱や絶望感、無力感)にとらわれたハードコアというのが私の印象。完全にダークサイドに落ちきらないisolateの音楽にはだから常にギリギリ境界線状にいる必死さと迷いがあって、それが凄まじい感情と音の氾濫となって渦を巻いている。
壁の様なギターは新世代のブラック感を感じさせるし、主張の強いベースは確かにハードコア由来のもの。速くぶっ叩く以外にも饒舌なドラム、そして終始叫ぶボーカル。
「ヒビノコト」というタイトル、そしてパッチワークの様なアートワークは改めて極めて素晴らしく彼らの音楽を表している。歌詞を読めば”日々の事”を歌っている事が分かる。生真面目で正気でしかいられない(=安易な狂気に落ちこめない)、悩める人たちの平穏で不条理に満ちた毎日を結晶させたのがこのアルバムなのだと思った。だからたしかに激烈であってもこれは”日々の事”なのだ。
激しい攻撃性、そして徹底的な内省性、荒廃しつつ、公開しつつ、前進するという悩める人の悩める人たちに向けてのアルバムだととらえました。劇的な説得力。悩めるあなた、是非手に取ってどうぞ。
2014年に日本のKeep And Walk Recordsからリリースされた。
isolateは5人組のバンドでこのアルバムは結成7年目(だから2016年は結成9年目ということになるはず)にしてリリースされたもの。
リリース当時色々なブログで取り上げられていたもののなんとなく買わずに過ごしていたが、この間ライブでisolateの音楽を目の当たりにし、これは買わねばと思って物販には知ったのだった。残念ながらその時は既に売り切れており買うことが出来なかったが(なのでEPの方を買いました)、その後無事Amazonでゲットすることが出来て嬉しい限り。
まずは「ヒビノコト」というタイトルそして暗くも色彩豊かなアートワークに心奪われる。音の方はライブの方で1回体験済みなので、嵐の様な会場で聴いたあの興奮がまざまざと蘇るとともに冷静に曲を楽しむことが出来た。ライブで聴いてから音源聴くのも大変良いものですね。
カオティックハードコア、激情ハードコアという文脈で語られることが多いようだし、実際出自に関しては確か似そうなのだろうと思うが、個人的にはブラッケンドハードコアだなと思った。それも欧米のそれらとがっぷり四つで渡り合って有り余るクオリティであることは間違いないのではなかろうか。この荒廃した凄まじさはちょっとストレートが信条のハードコア、さらに感情を剥き出しにする激情(激情であることは間違いないのだが)のさらに一歩先を行っている感じがある。とはいえ反キリスト的精神に代表されるブラックメタルの美学や禍々しさは皆無なので、生真面目過ぎて考えに考えたあげくに真っ黒いブラックホール(巨大な憂鬱や絶望感、無力感)にとらわれたハードコアというのが私の印象。完全にダークサイドに落ちきらないisolateの音楽にはだから常にギリギリ境界線状にいる必死さと迷いがあって、それが凄まじい感情と音の氾濫となって渦を巻いている。
壁の様なギターは新世代のブラック感を感じさせるし、主張の強いベースは確かにハードコア由来のもの。速くぶっ叩く以外にも饒舌なドラム、そして終始叫ぶボーカル。
「ヒビノコト」というタイトル、そしてパッチワークの様なアートワークは改めて極めて素晴らしく彼らの音楽を表している。歌詞を読めば”日々の事”を歌っている事が分かる。生真面目で正気でしかいられない(=安易な狂気に落ちこめない)、悩める人たちの平穏で不条理に満ちた毎日を結晶させたのがこのアルバムなのだと思った。だからたしかに激烈であってもこれは”日々の事”なのだ。
激しい攻撃性、そして徹底的な内省性、荒廃しつつ、公開しつつ、前進するという悩める人の悩める人たちに向けてのアルバムだととらえました。劇的な説得力。悩めるあなた、是非手に取ってどうぞ。
2016年5月15日日曜日
Dälek/Asphalt for Eden
アメリカはニュージャージー州ユニオンシティのエクスペリメンタルヒップホップユニットの7thアルバム。
2016年にProfound Lore Recordsからリリースされた。一風変わっているメタルを聴いている人ならお?とくるレーベルである。Proufound Loreといったらブラックだったりデスだったりとマニアックなカテゴリの中のさらに尖ったバンドの音源を多数リリースするレーベルだからだ。ヒップホップといってもやはりかなり特徴的な音を出すに違いないだろうな、と思って気になり視聴してかっこ良かったのでデジタル版を購入。因に調べてみると以前のアルバムは”あの”マイク・パットンの運営するIpecacからリリースしていたみたいでなるほどな〜という感じである。
Dälekの作品を聴くのはこれが初めて。結成は1998年で一回の解散を経ての地裁結成して活動しているようだ。何回かメンバーチェンジはあったようだがMCを勤めるMC Dälekは結成当時からオリジナルメンバーのようだ。
その音楽性は独特でなんとたびたびMy Bloody Valentineを引き合いに出して説明される。ヒップホップがなんたるかを語れるほど詳しくないのだが、ことヒップホップという音楽ジャンルとなるとサンプリング文化に根付いた、比較的音の少ないトラックの上に執拗に韻を踏んでいくラップをのせていくもの、ということになるだろうか。
Dälekの場合も韻を踏んでいくラップは確かに伝統的なヒップホップの手法に乗っ取っている。しかしその背後でなるトラックがかなり独特である。サンプリングという手法がとられているかどうかは不明なのだが(多分違うんじゃないかなと思うんだが、どうだろうか)、ヒップホップに特有の歯切れの良い音のぶった切り(パーカッシブな音野津買い方)では全く構成されておらず、概してもっと浮遊感のある、かなりの厚みがある、そして途切れのない音が多く使われている。なるほどギターの轟音を壁のようにそそり立たせるMy Bloody Valentineが引き合いに出されるのもわかる音作りである。さすがにロックミュージックほどのラウドさはないものの、明らかにちまたのヒップホップと一線を画すその音は、ドリーミィであり、また暗く内省的だ。ただし、ヒップホップの肝であるリズミカルな要素は一切オミットされておらず、カッチリとしたドラムが刻みだすビート、そこにのる太く中音が強調された声で滑るように紡がれるラップが乗る。そうすると変幻自在にその形を刻一刻と変えていくノイジーなトラックが、寄せ手は返す波の様な効果を持って聞き手はゆったりと深く誘われるように深海に沈み込んでいく。この気持ちよさはなるほど、シューゲイザー的であり、かつそれらを使う一般的なロックバンドが生み出す音風景はまた異なったものだ。
シューゲイザーというとどうしてもロック的な音像を思い浮かべてしまうし、結果的にロックにアプローチしたミクスチャーの要素のあるヒップホップというのがなんとなくの先入観だったのだが、果たして実際聴いてみると完全にシューゲイザーなヒップホップであり、全く持って嬉しい期待への裏切りだった。なるほど今となっては色々な形のヒップホップが世にあふれている訳だが、その中でもこのDälekは相当変わった音を出しているように思う。似た音というのは知らないし、なんせ98年から活動しているのだから。
内省的で物語性に富んだヒップホップというと日本の降神を思い浮かべてしまうが、あれとは全く違った音で底のところも面白い。
不穏さ、というあまりヒップホップでは表現されない感情に深く切り込んだ内容で大変カッコいい。是非どうぞのオススメアルバムです。
The Body+Full of Hell/One Day You Will Ache Like I Ache
アメリカはロードアイランド州プロビデンスのドゥーム/スラッジデュオThe Bodyと同じくアメリカはメリーランド州オーシャンシティのグラインディングノイズハードコアバンドFull of Hellのコラボレーションアルバム。2016年にNeurosisが主催するNeurot Recordingsからリリースされた。私がかったのはデジタル版。
「死体」と「地獄いっぱい」がコラボしてできたのが「いつかおまえらも俺のように痛むだろうよ」という底意地の悪さ。のっけから悪い予感しかしない極悪アルバム。
ノイズへの接近という共通項はあるものの、地獄を這い回るドゥームとグラインドコア顔負けの激速ハードコアということで地獄の様な激音になるものの、その足し算というよりは掛け算は一体どんな解を出すのだろうかというのが気になるところ。
The Bodyは今までThou、それからKreigとのコラボレーションアルバムを聴いているが(実は未だ単独のアルバムは聴いたことないんだ…)、今回は個人的には一番気に入っているかもしれない。というのも両者が混じり合っているのだが、互いの良いところは完全に分離している。つまりだな、お湯と冷水を混ぜてぬるい液体ができた!というのではなく、あっつい、そして冷たーいが見事に同居した見事なアルバムなのだ。共通項であるノイズが強烈な個性を見事に一本の太いパイプでつないでいる印象。
アルバムタイトルを冠した1曲目がこのアルバムを見事に表現していて、ドラムマシンの低音から一気にブラストになだれ込むハードコアから一点、後半いっきに停滞し淀んで行く退廃ドゥームが両立している。まさにノイズが彩る地獄のパワーバイオレンス。
またこれはThe Bodyの趣味だろうが直情径行で突っ走るだけでなく不穏な女性ボーカルを取り入れたりする小技も聴いていて気持ち悪さの中にも幅と広がりがあって面白い。完全に悪夢めいた廃墟の遊園地で、実体を持った化け物が殺しにかかる凶暴さと、廃墟にこだまする幽霊めいたこだまの二つが一挙に楽しめるこのエンターテインメント性の高さ。素晴らしい。後者に属する2曲、9曲目は荘厳さとそれにクソをぶっかける様な冒涜性。そして爆発する生とその後の硬直を経て、弛緩しきった退廃的な美しさがノイズに込めれていて大変美しい。
という訳で繰り返しになってしまうがThe Bodyのコラボ作では一番好みかもしれない。とにかく二つのバンドの良いところがそのまま活かされ、共作することで長所が倍加されているコラボのお手本の様なアルバム。両者好きな人はまず間違いなく楽しめること請け合い。是非是非どうぞ。大変オススメ。
「死体」と「地獄いっぱい」がコラボしてできたのが「いつかおまえらも俺のように痛むだろうよ」という底意地の悪さ。のっけから悪い予感しかしない極悪アルバム。
ノイズへの接近という共通項はあるものの、地獄を這い回るドゥームとグラインドコア顔負けの激速ハードコアということで地獄の様な激音になるものの、その足し算というよりは掛け算は一体どんな解を出すのだろうかというのが気になるところ。
The Bodyは今までThou、それからKreigとのコラボレーションアルバムを聴いているが(実は未だ単独のアルバムは聴いたことないんだ…)、今回は個人的には一番気に入っているかもしれない。というのも両者が混じり合っているのだが、互いの良いところは完全に分離している。つまりだな、お湯と冷水を混ぜてぬるい液体ができた!というのではなく、あっつい、そして冷たーいが見事に同居した見事なアルバムなのだ。共通項であるノイズが強烈な個性を見事に一本の太いパイプでつないでいる印象。
アルバムタイトルを冠した1曲目がこのアルバムを見事に表現していて、ドラムマシンの低音から一気にブラストになだれ込むハードコアから一点、後半いっきに停滞し淀んで行く退廃ドゥームが両立している。まさにノイズが彩る地獄のパワーバイオレンス。
またこれはThe Bodyの趣味だろうが直情径行で突っ走るだけでなく不穏な女性ボーカルを取り入れたりする小技も聴いていて気持ち悪さの中にも幅と広がりがあって面白い。完全に悪夢めいた廃墟の遊園地で、実体を持った化け物が殺しにかかる凶暴さと、廃墟にこだまする幽霊めいたこだまの二つが一挙に楽しめるこのエンターテインメント性の高さ。素晴らしい。後者に属する2曲、9曲目は荘厳さとそれにクソをぶっかける様な冒涜性。そして爆発する生とその後の硬直を経て、弛緩しきった退廃的な美しさがノイズに込めれていて大変美しい。
という訳で繰り返しになってしまうがThe Bodyのコラボ作では一番好みかもしれない。とにかく二つのバンドの良いところがそのまま活かされ、共作することで長所が倍加されているコラボのお手本の様なアルバム。両者好きな人はまず間違いなく楽しめること請け合い。是非是非どうぞ。大変オススメ。
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