ニュージーランドのドゥーム/ドローンメタルバンドの最終作。
2013年Handmade Birds Recordsから。
Black Boned AngelはノイズバンドBirchville Cat Motelなど様々プロジェクトをやっているCampbell Knealeさんを中心に結成されたバンド。バンド名はあのジャスティンさんのバンド、Godfleshの曲名からとったのだそうだ。写真を見るとローブを被ってライブをやったりしているようです。ローブといえばSunn o)))だけどBlack Boned Angelの音楽性も結構前者に近いものがある。
ようするに、でかい音でギターやベースをぶわーっと鳴らす。これがだいたい20分前後続く。買った私が言うのもなんだが、こういった音楽が結構市民権を得ているのが不思議だな。いや、市民権なんて得てないのかな…
調べてみると結構リリースしているようですが、私が持っているのはNadjaとのコラボアルバムと、第一次世界大戦で泥沼の戦場と化した地名を冠したアルバム「Verdun」のみ。特に後者は聴いているだけで体力値がガリガリ削られるような凄まじいアルバムでござった。
さてこのアルバムはそのタイトル通りバンドの最終作で、かなり特殊なパッケージングがされている。
2重の包装をあけるときれいな夕暮れの写真が出てくる。(上の写真です。)美しい黄昏で、なるほど最終作か、と思わずうならされる憎い演出。
全3曲でどれもだいたい20分くらいですな。基本的には鈍器のようなギターベースがのっけから最後までぶおーーーーとうなり、絞り出すようなうめき声が乗っかるという、まあかなり(聴き手にとって)残酷な作風なのだが、個人的にはSunn o)))ほど孤高な感じはしない。もっというと結構聞きやすい。ギターはスロー極まりないのだが、良く聴くとリフがとてもメロディアスだし、Nadjaを思わせる(ただしライブの写真を見る限りはマシーンではないような)重々しいドラムが、ドスン、ドスンと入っていて、結構乗りやすい。(すごい遅いけど。)また、ノイズ出身のCampbellさんだからかフィードバックノイズがなんといいっても良いね!じゅああああああと余韻を残すそれはマニアにはたまらないのではないでしょうか。
特に面白いなと思ったのは3曲目で、この曲は女の人のボーカルが入っていてオペラっぽいというかなんとうか非常に美しくのびやかなボーカルが何とも殺伐とした演奏と見事にはまって、前述の美しい夕焼けのような、独特のなんともいえない寂寞とした雰囲気を醸し出しております。ゆっくりゆっくり太陽が沈んで行ってしまって、ずっと見ていたいのにきっともうすぐ沈んでしまって真っ暗になってしまうんだろうな。でもじゃあ真っ暗になるまではここで夕暮れを見ていようか。そういった情景が浮かぶような、まさにバンド最後の曲にふさわしい静かで(すごいうるさいんですけど)、荘厳な曲になっております。
私は楽器もできないし、音楽家でもないのですが、 とてもいい最後だなと思いました。
Black Boned Angelは好きな人はマストでしょう。またこの類の音楽が好きな人も決して損はしないと思います。おすすめ。
このアルバムの曲ではないですが…
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