2015年1月17日土曜日

Warhound/Next level

アメリカのイリノイ州シカゴをホームタウンにするラップ/ハードコアバンドの2ndアルバム。
2014年にBDHW Recordsからリリース。
Warhoundは2009年に結成されたバンドで2012年には来日した事もあるそうな。2013年に1stアルバムをリリース。その後メンバー脱退も経て(多分5人から4人に。)発売されたのが今回のアルバム。
めっちゃ悪そうですが、オフィシャルFBによるとなんと左端の人は去年26歳になったんだって。私より全然若い。恐らく他のメンバーもそのくらいなのではかと。とても若いバンドなんですね。

結構前に悪そうなアルバムのティザーをみて気になってAmazonでCDをオーダーしたんだけどなかなか届かなくて、年も変わったしいよいよもうデジタルで買うわってなったところでCDが発送されたんすよね。

さて音の方はというとオフィシャルでもラップと歌っているけど、ラップらしいラップ成分はあまり無く、かなり凶悪なハードコアを演奏しています。来日経験を活かしてだと思うけど日本のハードコアバンドからゲストを迎えた曲もアリ。
レーベル名もそうですがジャンルとしてはビートダウン・ハードコア。
メタルコアなどで多用されるブレイクダウンとは違って、そもそもの速度が遅めでさらにここぞって時に速度が落ちるタイプ。
(ここで完全に蛇足なんですが、上で偉そうに言っていますが私ブレイクダウンとビートダウンの違いが全然分かっておらず、今回初めて明確な違いを知りました。過去の記事で両者がごっちゃになっていると思います。知ったかぶりで申し訳ない。定義はこちら様のブログ完全参照でございます。(勝手にリンクしてしまいましたが問題ございましたら連絡ください。))

完全にタテノリ重視のリフは這うように緩急を付けてうねるよう。迫力と厚みのある音の作りで輪郭はハードコアらしくはっきり。フィードバックノイズは非常に多めで、たまにハーモニクスの高音が飛び出す。
完全に低音にフォーカスされたベースはゴロゴロ唸っていて不穏。
ドラムはハードコア由来の乾いた中音だが、バスドラムだけでなくどの音もかなりの重量感のあるもの。こちらも曲調に合わせてどっしりしていて手数は多くなし。
ボーカルはかなり特徴的なわめきスタイルで、中音域なんだがかなりしゃがれた様な独特なもの。早口に数多くまくしたてる様は何とも気合いとヘイト感に満ちたもので、さすがバンドの顔。低音でドスの利いたボーカルもたびたび顔を出すので良いコントラスト。
先にも書いたがほぼラップらしいラップは無くてジャケット通り徹頭徹尾黒くて悪いハードコア地獄が続く。曲の長さはやはり短めなのでメタルっぽい博覧会めいた装飾性は無く、どれもストレートなもの。ビートダウンというとどうしても低速感が紅潮される言葉だが、実は土台となるビートがしっかりしていないとなわけだ。Warhoundはその点ビート感はばっちりで低速と相まって強烈に首どころか体が動きます。よくハードコアのライブでスキップするみたいなリズムでモッシュしている人がいるけど、なるほどああいう乗りで自然に体に馴染む。おもしろ〜。

という訳でこれは滅茶格好いい。悪いハードコアが聴きたい人はどぞ!
まだまだ若いってことで次回作も含めて今後の動向が楽しみです〜。

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