2014年にProfound Lore Recordsからリリースされた。
私が持っているのは御馴染みDaymareからボーナストラック(ライブ音源)を追加して発売された日本版。
FoHの方は以前A389からリリースされた2ndを聞いたことがあり。Merzbowの方は実は私単独音源は持っていないはず。かろうじてBorisとのコラボ盤を買った事があるだけの様な気がします…
FoHは元々凶悪さを倍加させるために先鋭的なハードコア音にノイズを押っ被せるといううるせーこときわまりない音楽スタイルをやっており(ライブ中もわめく合間にボーカルがノイズを担当している模様。)、今回もFoH側からMerzbowにアプローチしたとの事。2枚組で1枚目がFoH主体、2枚目がMerzbow主体(と日本盤はライブ音源)となっている。
1枚目は曲も1分以下の曲が多くてあとはスラッジ成分ありの長い尺の曲という地獄構成。もともと極端に速く、極端に思い曲をやっているところにさらにノイズを追加しているので偉い事になっているのだが、ノイズ分がさらに喧しくなり味の濃すぎる内容に。耳の味覚障害を起こしている皆さん大歓喜。
2ndに比較するとデス声を思わせる低音咆哮が多めになっている様。わめき声とのコントラストが良い。結果的により残虐性は増している印象。
ギターとベースは壁の様な硬質かつ分厚い音なんだけど、ドラムはの手数の多い小刻み乱打が爽快感を引き受ける担当。
突っ走るにしてもスラッジやるにしてもハードコア由来の素直さが信条でグルーヴ感というよりは完全に勢い重視で倍速にされたタテノリを強いられるというまさに地獄由来の音楽。
2枚目はMerzbowが主役という事で曲の長さもぐぐっと増す。それでも一番長いのが13分。あとは平均すると多分5分くらいだろうからそこまで長くない。
あくまでもノイズ主役という事でボーカルとギター、ベースはほぼ引っ込み状態。(それぞれノイズは出しているかもなんだが私の耳だと区別がつかない。)ただドラムだけは息しているので、ハーシュノイズと言ってもビート感があって曲の長さも相まって意外に聴きやすい。(地獄には違いないが。)
ビートがあると縦横無尽なノイズもある程度のミニマルさ(曲によっては恐らくMerzbowもはっきり意識して反復的に作っていると思うんだが…)が産まれてくる様な…
ノイズの面白いところは連続性ではなかろうか。一つの音が1秒と持たずに柔軟に、それこそ水のように音をぐにゅ〜〜〜とかえていく。常に違うからその中から一音、と取り出す事ができない。だから分からなくても唐突さは無い。微妙に幅の違うざらついた音がゆっくり蠢きながら追加されたり、消えていったりと。
というわけで五月蝿い音楽が好きな人は是非どうぞ。
FoHファンならさらにブーストしたぜ!やったねということで普通に買いましょう。
個人的にはNailsもそうだけど、このくらいのスラッジとのバランス感覚は結構好きです。
(来年かと思ったら)今年の3月に来日してMerzbowと合体ライブをやるそうでよ。
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